【実証実験結果】トラックドライバーに眠気チェックとカウンセリングによる介入は効果的か?|TDBC Forum 2024 

眠気解消サービス「Nemielu」を主軸にスリープテック事業を展開する株式会社ネミエル(本社:東京都新宿区 代表:松本光浩)は、所属する運輸デジタルビジネス協議会(東京都港区:以下TDBC)内のワーキンググループ02「健康経営の推進と健康課題解決」内で行なった実証実験の結果を、TDBCForum2024で発表いたしました。

・開催日:2024年7月5日(金)
・会場:オンラインにて開催

動画ならびに資料はこちらからご覧いただけます。

はじめに

2023年11月からトラックドライバーを抱える事業者に睡眠課題のヒアリングを行なった結果
下記のような課題が挙げられました。

・睡眠に関して専門的な知見がない
・個人のプライベートに寄与するのではないか
・ウェアラブルデバイスに対する嫌悪感が強い・データの活用方法がわからない

この課題に対して当社サービスNemieluを利用することで、睡眠を改善していくことが可能ではないかという仮説を立て、サービス利用とカウンセリングを用いて睡眠習慣改善のための行動変容が起こせるかを検証しました。

対象

■対象者20名(眠気チェック+カウンセリング+アンケート)
■非対象者20名(アンケートのみ)

アンケート項目(実証実験結果比較項目)

主観的睡眠評価(AIS/アテネ不眠尺度)
プレゼンティーイズム(SPQ/Single-Item Presenteeism Question 東大1項目版)
主観的運転中眠気評価(Visual Analog Scale/VAS)
主観的疲労度評価(Visual Analog Scale/VAS)
行動変容

※1回目に実施した面談の中で目標を設定し、2回目の面談の中で実施有無をヒアリングして、意識ではなく実施までした方を「行動変容あり」として集計しました。

結果

アテネ不眠尺度の割合前後比較(対象者)

対象者と非対象者のアテネ不眠尺度の前後比較

対象者と非対象者のアテネ不眠尺度平均点の前後比較

・アテネ不眠尺度の前後比較はあまり変化は見られなかった。
・非対象者はアテネ不眠尺度の点数の増加傾向が見られた。

SPQの対象者と非対象者の前後比較

運転中の眠気の対象者と非対象者の前後比較

疲労度の対象者と非対象者の前後比較

・プレゼンティーイズムを表す東大一項目の結果では、対象者の値に減少傾向が見られた
・運転中の眠気は対象者の値に減少傾向が見られた

・行動変容は対象者の約9割が実施することができた
・対象者の行動変容の結果、主観的に睡眠感に変化を感じた割合は約65%だった

考察

■実施前後ではプレゼンティーイズムと運転中の眠気については減少がみられたが、
その他の項目については大きな変化は見られなかった
■行動変容を実施する割合は高い結果が得られたので、行動変容後
もう少し長期で見ると、睡眠状態も変わるかもしれない
■カウンセリングの結果、周囲の協力も課題として挙げられた

今後の課題、まとめ

近年、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のスクリーニング検査は運輸業界をはじめとして普及する動きが進んできているが、

交通事故の要因となる日中の強い眠気は、睡眠時無呼吸症候群以外にも不眠症や睡眠不足、睡眠・覚醒リズム障害など、幅広い原因が考察され、それに応じた対策と教育の必要性があります。

まずは睡眠課題を理解する、そして理解しようとすることが、運輸業界の睡眠課題の解決には大切です。

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出典:TDBC Forum 2024 WG02ワーキンググループ発表資料
https://tdbc.or.jp/docs/forums/2024/wg02.pdf